尾脂腺腫瘍の手術

  鳥には、尾羽の付け根に尾脂腺という脂の分泌腺があります。(ボウシインコにはありません))鳥は、ここからでる脂を嘴で取り、羽根に付けて撥水性を持たせています。
 尾脂腺には腫瘍ができることがあり、特にセキセイインコに多くみられます。鳥が腫瘤を弄らないと、飼い主さんの発見も遅くなり、 見つかった時にはかなり大きくなっていることもあります。
 ここでは、尾脂腺の全摘出手術について解説します。

(1) 皮膚切開

p5-6_img01.jpg 尾脂腺を摘出するには、腫瘤として見えている部分のみ切除しても尾脂腺の全部を取ることはできません。脂の分泌腺は、尾の深くまで入り込んでいます。
 よって皮膚の切開は、まず腫瘤周囲の皮膚を電気メスを用いて切開します。



(2) 皮膚の剥離

 次に尾脂腺周囲の皮膚を慎重に剥離していきます。尾脂腺周囲には、血管が豊富で非常に出血しやすい部位です。電気メスやレーザーメスを使って止血しながら剥離していきます。

(3) 尾脂腺の摘出

p5-6_img02.jpg 皮膚の剥離が終わったら、次は尾脂腺を下の筋肉から剥離します。尾脂腺下には、尾椎がありますので傷つけないよう慎重に剥離します。





(4) 術後管理

p5-6_img03.jpg 尾脂腺摘出後、皮膚が縫合できるようであればしますが、多くの場合、皮膚が伸びないため縫合することができません。この場合は、創面を創傷被覆剤で覆い、尾羽と共にテーピングをします。鳥はテープを齧りますので、齧らないようエリザベスカラーを装着します。




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