細菌性疾患

鳥結核症
原因  鳥結核症は抗酸菌症とも言われ、マイコマクテリウムによって引き起こされる慢性感染性疾患です。主な病原菌種は、Mycobacterium avium complex(MAC)、M.genavenseです。
 人獣共通感染症で、ヒト後天性免疫不全症候群(AIDS)患者で播種性結核を引き起こします。
発生  鳥結核症は世界的な風土病で、特に水禽類、キジ類、ハト類、スズメ類、インコ・オウム類、猛禽類にみられます。飼い鳥でも多くの鳥種で発生しており、セキセイインコやオカメインコでも報告があります。
伝播  感染鳥の糞便中に排泄された菌を摂取または吸入することによって感染します。
症状  本症は慢性消耗性疾患であり、典型的な症状は無く、何となく元気が無い、膨羽、嗜眠、下痢、軟便、多尿、尿酸の黄色化、腹部膨大、軽度の呼吸促迫などです。
診断  マイコバクテリウムは、遺伝子検査が可能であるため、糞便、血液、クロアカスワブを検体として検査を行います。しかし菌の排泄は断続的であり、また糞便中に菌が存在してもDANの抽出がうまく行かない場合もあり、1回の検査では診断できない場合もあります。
 レントゲン検査では、腸管膨大、肝肥大、腎肥大がみられることがあります。
 血液検査では、白血球、肝酵素の上昇もみられますが、必ずしも起こるわけではありません。
治療  治療は、ヒトの非定型抗酸菌症に準じた治療が行われますが、耐性菌が発生しやすく、治療に反応することは、極初期以外では期待できません。


ボルデテラ感染症
原因  ボルデテラ感染症は、Bordetella aviumによって引き起こされる上部呼吸器の感染症です。
発生  最も感受性の高い飼い鳥は、オカメインコです。この他にもフィンチ類やセキセイインコ、コンゴウインコでも報告されています。
伝播  病原体は、糞便、呼吸器および眼の分泌物内に排泄され、これを経口的に摂取または吸入することによって感染します。
症状  最も特徴的な症状は、”ロックジョー”です。これは額関節が硬直し、顎がロックしたように開かなくなるため、このように呼ばれています。この症状と同時に眼瞼が完全に開かなくなり、眼を細めたような顔になります。また鼻炎や副鼻腔炎、結膜炎、口内炎なども併発します。
診断  特徴的な症状から本症を診断できますが、ボルデテラは遺伝子検査が可能なため、後鼻腔スワブ、鼻腔内洗浄液、眼洗浄液などを検体として菌の検出を行います。
治療  抗生物質の投与を行います。ロックジョーになってしまった場合、早期であればリハビリによって回復する場合もありますが、進行すると治らなくなります。
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