繁殖ステージの定義

 鳥が発情するとよくいいますが、発情という言葉が繁殖期全体を指していると間違ってとらえている場合も多いと思います。しかし鳥の繁殖周期には、発情期、抱卵期、育雛期、非発情期の4つのステージがあります。今現在鳥がどのステージなのかを把握できなければ、繁殖期を抑制するための環境改善の対処法が出来なくなってしまいます。ます鳥の繁殖ステージについて解説します。

 発情期

 発情期は繁殖行動の始まりから抱卵するまでをいい、(1)求愛期と(2)造巣期(交尾期)の2つがあります。繁殖期の始まりは、まず雄が先に発情をし始め、求愛期を迎えます。そして雌に対して求愛行動を行い、雌はこの刺激によって発情が始まります。次に雄・雌ともに発情すると、造巣期(交尾期)に入り、巣作りをしながら交尾を繰り返し行います。巣が出来上がると産卵が始まります。
 飼い鳥で最も問題となるのがこのステージであり、雄はお気に入りのものに対して交尾行動を行い、またインコ・オウム類の多くは餌を吐き戻し不衛生な状況となります。雌は攻撃性が強くなり、交尾姿勢をとります。

 抱卵期

 鳥は通常1つ目を産んでもすぐに抱卵はせず、3個ほどになってから抱卵を始めます。これは雛の大きさに差が出ないようにするためといわれています。抱卵期の雌は、卵の上にうずくまり、目をつぶって調子が悪そうに見えます。
 卵が無くても抱卵行動をする場合があり、ケージの床や餌箱にうずくまったり、止まり木やハシゴなどの上で膨らんでじっとしていることもありあます。一見してかなり具合が悪そうに見えるため、病気と勘違いをして来院するケースもあります。

 育雛期

 卵が孵化すると育雛期に入ります。育雛期は(4)巣内育雛期と巣立ち後の(5)巣外育雛期(家族期)に分かれます。この時期の雌は、雛に餌を与えようとする衝動が起こり、特にインコ・オウム類の雌では、雛がいなくても雄の発情吐出のように餌を吐きつける行動が見られることがあります。この行動は比較的長い期間行われることが多く、不衛生な状況となることがあります。

 非発情期

 非発情期は、卵巣・精巣の活動が止まる時期で、温帯に生息する種類では、通常秋から冬です。熱帯や乾燥地域に生息する種類では、降雨量が減少する乾期がこの時期となります。この時期には、繁殖行動は全く見られなくなります。



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